【第1回】音楽を通して学ぶもの~中学1年生の様子~

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第1回
「音楽を通して学ぶもの~中学1年生の様子~」

2015年7月16日

M45-渡辺行野みなさん、こんにちは!東京学芸大学附属竹早中学校で音楽科を担当している渡辺行野と申します。

ジャパンライムでは、第1弾としてDVD「“おんがく”を愛する子どもを育てる!音楽授業における活動アイディア集~身体と声を結びつけ歌唱表現につなげる指導実践~」を、また昨年、第2弾として「生きる力 」を育む鑑賞授業~音楽の基礎能力と人間力を伸ばす授業づくり~」を出させていただきました。

 

このコラムでは、年間を通した音楽室の様子や、そこで有効なテクニック、指導方法などについて、少しずつ紹介させていただこうと思っています。

音楽の授業では、盛り込みたい領域が沢山ありますよね。しかし、現状では音楽の授業時数は少なく、とても厳しい状況です。ですから、一回の授業で、いかに効率よく迫っていけるかが大事になってきます。
音楽を通して学ぶものは、生徒たちの発達段階に大きく影響します。

また、行事やその他の活動でも、音楽科が担う役割は大きいと思いますので、これからも音楽の授業を1時間1時間、大事にしていきたいものですね。
一年間の流れを追いながら、多くの皆様と一緒に共感し合いながら、少しでも参考になる内容をお伝えできれば嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、今回は中学1年生の様子を少しご紹介します。

 

中学1年生の合唱の授業風景

今年度も、早3か月が経ちました。

学校現場は、日々怒涛のような忙しさでフル回転ですが、一日として同じ日はないですし、毎日がドラマですね。中学1年生も、少しずつ中学生らしくなってきたのではないでしょうか。

これからの3年間を考えたときに、どんな音楽力をつけさせたいのか、教師が描いておくことが必要です。1年生の時から計画的な指導が始まっていきますが、育てたい生徒像を目標に、3年間のスパンで指導計画を立てておくと良いかと思います。

緊張と恥ずかしさであまり「声」を出さなかった中学一年生も、今では「校歌」を大声で歌って元気マンマン!
とにかく最初は、「声」が元気に出てくることが第一歩です。

まずは楽しく、身体を解放しながら、身体から自然に「声」が発声されると良いですね。それから、入学当初から校歌の歌詞の意味は必ず大事にしていきたいですね。必ず歌詞の意味を理解させましょう。

 

6月になると、元気マンマンのわんぱく声から「美しさ!」を求め……男子には「そろそろ男になるぞ!」と気合を入れて、カッコイイ男・声に!
斉唱から2部、3部合唱となり、ハーモニーが豊かに聴こえた時には、本人たちもこの2か月の成長にびっくりしています!中学生の成長は本当にすごいですね。

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混声3部合唱の曲を仕上げたあたりで、ちょっぴり、ブレイク!身体表現も取り入れてみました!
歌を歌いながら、曲想に合わせた身体表現を、自分たちの自由な発想で表現させました。

では、次回は、また違った様子をご紹介します!

 

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■渡辺行野(文京学院大学 児童発達学科 助教授)PROFILE
小中高の校種にて教鞭をとり、各発達段階における豊富な指導実績を持つ。数々の授業実践の中で、幅広い音楽領域(歌唱・鑑賞・創作・器楽・伝統音楽など)の研究を進めている。歌唱・鑑賞教育を重視し、人間教育と関連させた音楽科教育や、小中連携研究のカリキュラム作成など様々な研究で業績を残している。また、前作のDVD「“おんがく”を愛する子どもを育てる!音楽授業における活動アイディア集」では、楽しみながら無理なく力をつけていく指導方法が支持され、好評を博した。雑誌『教育音楽』にも寄稿。2016年から、文京学院大学児童発達学科の助教に就任し、保育士・幼稚園教諭・小学校教諭の養成に力を注いでる。

 

渡辺先生のインタビューはこちら

 


 

☆渡辺先生の音楽授業は、こちらのDVDに収録されています☆

「 生きる力 」 を育む鑑賞授業 ~ 音楽の基礎能力と人間力を伸ばす授業づくり ~

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“おんがく”を愛する子どもを育てる!音楽授業における活動アイディア集 ~身体と声を結びつけ歌唱表現につなげる指導実践~

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