【第2回】主体性を育てる~運動会に向けての練習~
第2回
「主体性を育てる~運動会に向けての練習~」
2015年9月10日
みなさん、こんにちは!今年の夏は、とても厳しい暑さでしたね。みなさま、お元気でお過ごしでしょうか。
夏休みも終了し、今年度も半年が過ぎようとしています。2学期や前期の後半を迎え、みなさまお忙しくされていることと思います。多くの学校では、秋の運動会や文化祭等の様々な行事で、充実した時期になってきますね。
夏休み中の子どもたちは、家庭での生活、部活動、学習塾や習い事等、一人ひとりが様々な経験を重ね、多感な感性を存分に発揮させながら、過ごしてきたことと思います。
しかし、長期休暇は子どもたちの時間の使い方が問われますよね。
だからこそ、「主体性」や、何かに取り組もうとする「原動力」が一人ひとりに備わっていることが大切なのではないでしょうか。
好奇心を持って、様々なことに取り組めること、主体的に考え行動できることなど、日頃の学習活動の中でも、そのような力を定着させ、積み重ねていけると良いですね。これからも学校生活を通して、ますます生涯にわたる学びが深まっていけるようにしたいものです。
外練習での主体的な活動の様子
吹奏楽部や合唱部などの部活動では、夏の活動や大会などで、お忙しくされていた先生方が多いかと思います。
学校の事情によって、部活動も様々だとは思いますが、本校では9月の運動会に向けて、吹奏楽部がマーチングの練習をしています。
運動会当日の入場行進では、全校生徒の先頭に立ち、マーチングを行います。
また、お昼の「吹奏楽部アトラクション」では、演奏しながら踊ったり、隊形を変更したりしながらパフォーマンスを披露します。
そこでは全校生徒が一体となって盛り上がります。運動会の各種目で思いきり走って、飛んで、叫んで熱く戦った後、閉会式では、校歌や得賞歌を演奏します。
日頃から技術や表現面と共に体力面の積み重ねを行い、学校行事にも貢献しています。
今回は、室内の合奏風景ではなく、外練習での主体的な活動をご紹介します。
全校生徒が一体となって盛り上がる
「吹奏楽アトラクション」
外練習!音楽室の合奏練習とは違った雰囲気で実際に動いてみます!
生徒が考えた「吹奏楽部アトラクション」のメモ
「吹奏楽部アトラクション」の内容は、全校生徒が楽しく一体となれる曲を選んでいます。毎年部長を中心として自分たちで独自の振り付けや、全体の動きを生み出します。それらの計画を発想豊かに立てられるよう指導を進めています。
音を付ける前に、まずは歩きのみの練習から始まり、リズム感、動きの一体感を意識させます。
そして、楽器を持っての練習を始め、状況によって動きを変更したり、付け加えたりしながら、生徒たちは、試行錯誤の中で自らの意見を出し合い活動していきます。
みんなで触れ合いながら創作が深まっていく時間は達成感に溢れている素晴らしい瞬間です。
どうだったかな?パートごとにミーティング
生徒自身が主体的に動いていけるような
環境づくりを行うために
主体性は、日々の取り組みの積み重ねと工夫が必要であり、すぐには育ちません。
また、指示を出しすぎても思考が働かなくなってしまいます。
だからこそ、教師は、生徒が様々なアイディアを出し、主体的に動いていける様な環境づくりを「支援」し、「指導」の仕掛けを沢山用意しておくことが大切なのです。
主体性が一人ひとりに備わってくれば、何事にも好奇心ややる気(興味関心・意欲)が湧いてきますよね。
ですので、状況によって「支援」と「指導」を使い分け、動機付けや方向性を示してあげることや、一人ひとりの発想力や可能性を引き出してあげることが重要だと思います。
では、次回またお会いしましょう!
見本を見せながら、楽しく練習!主体的な姿を先輩から後輩へ受け継ぐ(^o^)/
小中高の校種にて教鞭をとり、各発達段階における豊富な指導実績を持つ。数々の授業実践の中で、幅広い音楽領域(歌唱・鑑賞・創作・器楽・伝統音楽など)の研究を進めている。歌唱・鑑賞教育を重視し、人間教育と関連させた音楽科教育や、小中連携研究のカリキュラム作成など様々な研究で業績を残している。また、前作のDVD「“おんがく”を愛する子どもを育てる!音楽授業における活動アイディア集」では、楽しみながら無理なく力をつけていく指導方法が支持され、好評を博した。雑誌『教育音楽』にも寄稿。2016年から、文京学院大学児童発達学科の助教に就任し、保育士・幼稚園教諭・小学校教諭の養成に力を注いでる。
☆渡辺先生の音楽授業は、こちらのDVDに収録されています☆